[ブリュッセル 20日 ロイター] – 英国のメイ首相は20日、ブリュッセルを訪れ、欧州委員会のユンケル委員長と欧州連合(EU)離脱について協議した。メイ首相はEU側との会談が「建設的」だったと述べた。
3月29日の離脱日が迫る中、メイ氏はEUから譲歩を引き出そうとしているが、この日は身内である与党・保守党の3議員が離党を発表し、首相の離脱戦略にさらなる打撃となった。
1時間余りの会談後に発表された共同声明では、2週間前の会談時と同様に具体的な合意は示されなかった。ただ今回は、英国がEUの規則に恒久的に縛られないことを確実にするよう共に合意に取り組むことについて具体的な内容も見られた。
複数の欧州連合(EU)外交筋は、英国が期日にEUを離脱するには、EU首脳会議での承認手続きを考慮して3月半ばまでに離脱協定で合意する必要があると指摘する。
両首脳は共同声明で、会談が「建設的」だったとし、「前向きな姿勢で選択肢を探る」ことに注力するとした。月末までに再会談する計画だという。
メイ首相は会談後、最大の問題であるアイルランド国境問題の安全策(バックストップ)について、行き詰まり解消に向け進展があったとし、「無期限にならないことを確約する法的拘束力ある安全策への修正が双方にとって必要だと強調している」と指摘。
また交渉を継続するとした上で、「時間が最も重要だ。EU離脱の時期、秩序だった離脱が双方の関心であり、協議は進展している」と述べた。