足の血液の流れが悪くなる病気を治療するため、国の専門家会議は遺伝子を直接体内に入れて働かせる遺伝子治療薬を、国内で初めて承認する方針を決めました。遺伝子治療薬は次世代の薬としてアメリカなどで相次いで承認されていて、国内でも今後、臨床での応用が進むとみられています。
国の専門家会議が条件付きで承認する方針を決めたのは、血液が流れにくくなり、足の一部がえ死することがある「重症虚血肢」の治療のため、バイオベンチャー企業のアンジェスが申請していた遺伝子治療薬、「ベペルミノゲン ペルプラスミド」、商品名「コラテジェン」です。
遺伝子治療薬は遺伝子を直接体内に入れて働かせることで、これまで治療法がなかった遺伝性の病気を治したり、症状を緩和させたりすることから次世代の治療薬として注目されています。
「コラテジェン」は血管を新しく作ることを促す遺伝子で、患部に入れることで血流を回復させるとしています。
国の専門家会議は5年以内に有効性を検証することを条件にしていて、厚生労働省によりますと、遺伝子治療薬が承認されるのは国内では初めてです。
遺伝子治療薬は近年、アメリカやヨーロッパなどで相次いで承認されているほか、日本でも臨床研究が進んでいて、今後、臨床での応用が国内でも進むものとみられています。