米朝首脳会談

北朝鮮の国営メディアは、米朝首脳会談の結果について1日朝、はじめて報道し「生産的な対話を継続することになった」と伝えました。合意に至らなかったことや、双方の主張の食い違いには触れておらず、アメリカと協議を続けていく姿勢を強調しました。

1日付けの朝鮮労働党の機関紙「労働新聞」は、28日までベトナムの首都ハノイで行われた2回目の米朝首脳会談の結果についてはじめて報じました。

1面と2面に合わせて13枚の写真を掲載し、キム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長がトランプ大統領と笑顔で握手している様子などを大きく伝えています。記事では「両首脳は新しい時代を切り開くための実践的な問題について、建設的かつ虚心たん懐に意見を交換した」としています。

さらに「朝鮮半島の非核化とアメリカとの関係を画期的に発展させるため、生産的な対話を継続することになった」としたうえで「キム委員長は会談で成果を出すため努力したトランプ大統領に謝意を表明し新たな会談を約束した」と伝えました。

首脳会談の結果をめぐっては、トランプ大統領は、北朝鮮が制裁の全面解除を求めたため折り合えなかったと主張したのに対し、1日未明、急きょ記者会見した北朝鮮のリ・ヨンホ外相は、一部の制裁の解除だけを求めたと反論し、主張が食い違っています。

国営メディアは、こうした食い違いや合意に至らなかったことには触れておらず、北朝鮮としてはアメリカと協議を続けていく姿勢を強調した形です。