民間で初めて国際宇宙ステーションに宇宙飛行士を送るため、アメリカのベンチャー企業スペースXが試験飛行で打ち上げた無人の宇宙船が、国際宇宙ステーションに到着し、滞在する宇宙飛行士から歓迎を受けました。
スペースXが宇宙飛行士の新たな移動手段として開発した宇宙船「クルードラゴン」は、打ち上げから1日余りたった日本時間の3日午後8時前、高度400キロの軌道を回る国際宇宙ステーションに到着し、ドッキングに成功しました。
その後、ハッチが開けられ、日本時間の4日午前0時半すぎ、国際宇宙ステーションに滞在しているNASAのアン・マクレイン飛行士が宇宙船に入りました。
そして、操縦席に座っている人形と対面したあと、マクレイン飛行士は「今回の成功は、私たちが多くのことを成し遂げられるということを示すものだ。宇宙飛行の新時代にようこそ」と述べ、宇宙船に関わった人たちを祝福しました。
宇宙船には、重さおよそ180キロ分の物資や機器が載せられていて、国際宇宙ステーションに運び込まれた後、日本時間の8日夜、地球に帰還する予定です。
スペースXは、操縦席の人形にセンサーを内蔵させて宇宙飛行士にかかる重力や環境の変化などのデータを収集しており、今回の試験飛行の結果を踏まえて、ことし7月には民間で初めて宇宙飛行士を国際宇宙ステーションに送る計画です。