[ブリュッセル 7日 ロイター] – 英国の欧州連合(EU)離脱をめぐる交渉で、EU側は、英政府のコックス法務長官が今週提示したアイルランド国境問題のバックストップ(安全策)に関する提案を拒否し、修正して8日に再提示するよう伝えていたことが明らかになった。 

複数のEU外交筋によると、コックス氏はバックストップを巡る対立解消に向け、欧州司法裁判所への付託義務を負わない「調停パネル」の設置を提案した。英国は、欧州司法裁判所の管轄下から脱却したいと考えている。 

EU側は、コックス氏の提案は英とEUがとりまとめた離脱合意をないがしろにするものと拒否した。 

EU外交筋によると、コックス氏の提案では、離脱後の厳格な国境管理を回避するための貿易に関する交渉で十分な「誠意」が示されているか、調停パネルが判断する。調停パネルは、貿易交渉で最終合意に達していなくても判定をする可能性がある。その場合、EUと英国は現行の離脱協定案よりも国境での検査を簡素化した「ミニバックストップ」を発動することになるという。