[ニューヨーク 14日 ロイター] – 終盤のニューヨーク外為市場では、ポンドが対ドルでほぼ横ばいとなった。

英下院は14日、今月29日に迫っていた欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)期日の延期を賛成412、反対202の賛成多数で議決した。メイ首相は来週再び離脱協提案を議会採決にかける予定。20日までに離脱協定案で合意できれば短期の延期を、合意できない場合は長期の延期をEU側に要請することになる。

ポンド/ドルは1.3230ドルと横ばい。前日は合意なき離脱案が否決されたことを受け約2%急騰、9カ月ぶり高値を付けていた。マニュライフ・アセットマネジメントのシニア投資アナリスト、チャールズ・トムズ氏は「ブレグジットを巡る状況は不透明感が根強く、今は大幅なポジションを抱える時ではない。リスクリワードの観点からも様子見が望ましい」と述べた。

主要6通貨に対するドル指数は0.2%高。経済指標では、新規失業保険申請件数が前週比6000件増の22万9000件と、市場予想の22万5000件を超えて増加した。2月の輸入物価は前月比0.6%上昇し、2018年5月以来9カ月ぶりの大きな伸びになった。ただ前年比では3カ月連続で下落するなど、基調としては弱い。

豪ドルは下落。米中通商協議に絡み、首脳会談の開催が後ずれする見通しとなったことが相場に影響した。ムニューシン米財務長官は、まだ交渉を行う必要が残っているため、首脳会議は当初想定されていた3月末には開催されないと述べた。

ドル/円 NY終値 111.70/111.73
始値 111.61
高値 111.83
安値 111.52
ユーロ/ドル NY終値 1.1302/1.1306
始値 1.1306
高値 1.1312
安値 1.1294