【ロンドン時事】英国の欧州連合(EU)からの離脱延期をめぐり、6月末までに離脱できなかった場合、メイ首相が今夏辞任する観測が浮上している。首相が20日の議会下院での党首討論で「首相として、私は6月30日を越える延期の準備はできていない」と繰り返し強調したことがきっかけ。英紙フィナンシャル・タイムズは「延期の長期化を迫られた場合の退陣をほのめかしたものだと多くの専門家は解釈している」と報じた。
首相は3月29日に迫った離脱を6月30日まで延期するようEUに要請した。離脱が7月以降にずれ込んだ場合には、英国は5月下旬に実施される欧州議会選挙への参加を求められるのが確実。首相は「国民投票で離脱を決めてから約3年がたつのに(選挙で)どんなメッセージを発しようというのか」と述べ、延期の長期化を避ける必要性を訴えた。