[パームビーチ(フロリダ州) 22日 ロイター] – トランプ米大統領は22日、連邦準備理事会(FRB)理事に、パウエル議長体制に批判的な保守系経済コメンテーター、スティーブン・ムーア氏を指名した。 

ムーア氏は昨年、ラジオのインタビューで「景気の腰を折った」として、トランプ氏がパウエル氏を解任する理由が存在するとの見方を示唆している。 

保守系シンクタンク、ヘリテージ財団に入る前は、ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙で論説を担当した。大統領選の陣営顧問を務め、トランプ氏の税制改革策定を手助けした。 

先週のWSJ紙では共著者と、FRBの利上げでデフレが進んだほか、国内景気動向を良好に保つ上でFRBが「最後の大きな障害」と指摘する主張を展開した。FRBはドルの価値を安定化させ、安定的な商品価格を模索すべきとも訴えた。 

WSJは政権高官の話として、トランプ氏が記事を評価した後、ムーア氏に打診したと報じた。 

トランプ氏はツイッターで「スティーブを長く知っており、間違いなく傑出した人選となる」と述べた。今後、上院の承認が必要となる。 

FRB理事のポストは現在2つ空席となっている。ブルームバーグによると、元ピザチェーン会社最高経営責任者(CEO)で大統領選にも出馬したハーマン・ケイン氏が依然として候補となっている。