米大統領経済諮問委員会(CEA)のハセット委員長は27日、トランプ大統領が米連邦準備制度理事会(FRB)理事に指名する意向を示したスティーブン・ムーア氏について、大統領が実際に指名するか確実ではないとの認識を示した。保守派の評論家であるムーア氏は最近、金融政策についての発言が物議を醸している。
ハセット氏は経済専門局CNBCのインタビューで、トランプ大統領は「素晴らしい人物」をFRBのポストに指名し続けるとしつつ、ムーア氏の指名が100%確実ではないことを示唆した。金融当局は0.5ポイントの利下げを実施すべきだとするムーア氏の発言について、ハセット氏は質問に答えた。
ハセット氏は「プロセスが進行し、スティーブ(ムーア氏)が正式に指名されてFRB理事候補となれば、自らの立場をきちんと説明しなくてはならないだろう」とし、「評論家としてのキャリアを通じ、さまざまなトピックに関して非常に興味深い発言を行ってきたことは確かだが、候補者となればあらゆるささいな言葉にも、もっと注意を払う必要が出てくる」と述べた。
その上で、「正式に候補者となった場合は、評論家としての発言を控え、承認に向けた準備を始めるはずだ」と語った。
トランプ氏は22日のツイッターで、ムーア氏を候補に指名する意向を明らかにしたものの、まだ正式に指名したわけではない。候補者となれば、上院の承認が必要になる。
原題:Hassett Says Moore to Curb His Rhetoric ‘If’ He’s Picked for Fed(抜粋)