- 「この議会においてEU離脱プロセスが限界に達しつつあると懸念」
- 総選挙は最も望ましくないと述べていた首相、姿勢がやや変化か
メイ英首相は、欧州連合(EU)と合意した離脱協定案が議会で3度否決されたことを受け、議会を解散して総選挙に踏み切るとの圧力を遠回しに示した。
英下院は344対286でメイ首相の離脱案を退けた。首相は否決後に下院で「この議会においてEU離脱プロセスが限界に達しつつあると懸念している」と表明した。
首相は「議会は合意なき離脱を拒否した」と述べ、「EU残留も拒否した。27日には投票に付されたすべての選択肢を拒否した。そして今日、離脱協定のみを承認して将来に関するプロセスは継続していくという案も拒んだ」と続けた。
メイ首相はこれまで、英国にとって総選挙は最も望ましくないと言明していた。首相報道官は否決後にそこまで踏み込んだ発言は行わず、総選挙は英国にとって最善の利益ではないと述べるにとどめた。しかし、首相とその側近らが総選挙を回避したいと考えているからと言って、その選択肢を明白に排除することにはならない。
議会は4月1日に議員らが発案した複数の離脱「プランB」を絞り込み、議会が最も支持する案を打ち出したい考え。そこで政府は今後の離脱交渉を模索すべくEUと協議することになるが、その協議は4月12日までに開始しなくてはならないと、複数の政府当局者が述べた。
原題:May Hints at U.K. Election If Parliament Can’t Agree Brexit Deal(抜粋)