【ロンドン時事】メイ英首相は2日、約7時間に及んだ閣議後に声明を発表し、12日に予定される欧州連合(EU)離脱の再延期をEUに要請する方針を明らかにした。三たび否決された政府の離脱案は議会通過のめどが立っておらず、英国が来週、混乱必至の「合意なき離脱」を迎えるという懸念が強まっていた。

 政府は当初3月29日だった離脱の延期を認めてもらったばかり。首相は「合意を伴って離脱するのが最善だ」と述べ、現状では離脱の準備が整っていないと説明した。

 EUは10日に首脳会議を開いて対応を協議する。再延期の条件として、メイ首相に議会の支持を得た明確なプランの提示を求める見通しだ。
 首相はEUの理解を得るため、最大野党・労働党に協力を仰ぎ、袋小路に陥った事態の打開を図ると強調。「国益の実現には挙国一致が必要だ」と訴えた。