アメリカのシャナハン国防長官代行は、中国による人工衛星を狙ったレーザー兵器などの開発に強い警戒感を示して「次の戦いの勝敗を左右するのは宇宙だ」と述べ、宇宙空間での中国などによる脅威に対抗するため、同盟国との連携を強化する考えを強調しました。
シャナハン国防長官代行は9日、西部コロラド州で開催されているアメリカ最大の宇宙関連のシンポジウムで演説しました。
シャナハン長官代行は、中国が来年までにアメリカの低軌道の人工衛星を攻撃するためのレーザー兵器を配備するとの見通しを示し、「これは未来ではなく今日の脅威だ」と述べ、中国やロシアによる宇宙空間の軍事利用に強い警戒感を示しました。
そのうえで「次の戦いの勝敗を左右するのは宇宙だ。競合勢力に打ち勝つためには同盟国からもたらされる強さが必要だ」と述べ、宇宙空間での中国やロシアの脅威に対抗するため、同盟国との連携を強化する考えを強調しました。
また、6つ目の軍として来年までに創設を目指す「宇宙軍」について、「われわれの未来を守るためには宇宙軍が必要だ」と述べ、議会から国防予算の膨張につながるといった懸念も出る中、創設を承認するよう議会に強く働きかけていく考えを示しました。