[ニューヨーク 22日 ロイター] – ニューヨーク外為市場では、連休で薄商いとなる中、ドルが主要通貨バスケットに対し小幅下落。また、米政府が5月からイラン産原油の全面禁輸に踏み切る方針を示したことから原油価格が上昇し、カナダドルとロシアルーブル相場を押し上げた。
主要6通貨に対するドル指数.DXYは0.2%安の97.283。前週には2週間ぶりの高値となる97.485を付けていた。 ドルは対円でほぼ横ばい。ユーロは対ドルで0.11%上昇した。
この日は、オーストラリアや香港、欧州などの主要国の金融市場が休場。ジェフリーズの外為グローバル主任、ブラッド・ベクテル氏は、復活祭(イースター)関連の祝日で多くの市場が休場となる中、「目立った材料はない」と述べた。
朝方発表された3月の米中古住宅販売は予想以上に減少し、ドルを下支えることはできなかった。
米10年債利回りの緩やかな上昇や、年初に弱含んでいた米景気に勢いが増している兆候が示されていることなどを受け、ドルはここ数週間堅調に推移していた。市場では米経済動向に関するさらなる手掛かりを求め、26日発表される第1・四半期の米国内総生産(GDP)速報値の発表が注目されている。
アナリストによると、原油価格の動きがこの日の為替相場の最大のけん引役となった。原油相場は3%上昇し、約半年ぶり高値を更新。米政府は22日、イラン産原油の禁輸措置について、日本を含む8カ国・地域に対する適用除外措置を5月に撤廃することを決定した。
原油価格の上昇に追随し、カナダドルCADUSD=Rは対米ドルで0.4%上昇。ロシアルーブルRUB=も対ユーロで約1年ぶりの高値、対ドルでは1カ月ぶりの高値をそれぞれ更新した。
ポンドは対ドルで小幅安。1.2981ドルと、節目となる1.3ドルを下抜けた。英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)の展開が注視される中、ポンドのボラティリティーはここ数年で最も低い水準にとどまっている。
ドル/円
NY終値 111.93/111.95
始値 111.91
高値 111.95
安値 111.90
ユーロ/ドル
NY終値 1.1255/1.1260
始値 1.1249
高値 1.1263
安値 1.1247