[ワシントン 23日 ロイター] – 米商務省が23日発表した3月の新築一戸建て住宅の販売戸数(季節調整済み)は年率換算で前月比4.5%増の69万2000戸と、2017年11月以来の高水準となった。増加は3カ月連続。住宅ローン金利と販売価格がともに低下していることが追い風となり、予想の2.5%減(65万戸)に反して増加した。 

2月の販売戸数は66万2000戸と、従来の66万7000戸から若干下方修正された。 

3月は前年比では3.0%増。販売価格中央値は前年比9.7%低下の30万2700ドルと、17年2月以来の低水準となった。 

全米リアルター協会(NAR)が22日発表した3月の米中古住宅販売戸数(季節調整済み)は年率換算で前月比4.9%減の521万戸。市場予想は3.8%減の530万戸だった。中古住宅市場では供給問題が重しとなっているが、新築住宅市場はこれまでのところそれほど大きな影響は出ていない。 

米連邦準備理事会(FRB)が利上げ休止姿勢を示す中、住宅ローン金利は低下しており、30年物固定住宅ローン金利は昨年11月から約80ベーシスポイント(bp)低下。住宅価格の上昇が緩和する一方、賃金の伸びは上向いており、住宅市場を巡る基調的な要件は改善しつつある。 

リアルター・ドットコムの首席エコノミスト、 ダニエル・ヘール氏は「このような状況下にある住宅市場では、値頃感が鍵となる」とし、「この春は住宅ローン金利の低下が販売促進につながり始めた。こうしたことは向こう数カ月で中古住宅販売も力強さを増す可能性を示している」と述べた。 

3月は地域別で南部が3.6%増加し、07年7月以来の高水準を付けた。中西部は17.6%増で11カ月ぶりの高水準、西部は6.7%増加で1年ぶりの高水準となった。一方、北東部は22.2%減少した。 

在庫は前月比0.3%減の34万4000戸。3月の販売ペースに基づく在庫消化に必要な期間は6.0カ月。前月は6.3カ月だった。