[ニューヨーク 25日 ロイター] – 終盤のニューヨーク外為市場で、ドルが対ユーロで約2年ぶりの高値に上昇した。好調な米経済指標がドル需要を押し上げたことが背景。市場では、26日発表の第1・四半期の米国内総生産(GDP)統計の発表に注目している。 

ユーロEUR=は0.18%安の1.1132ドルで、2017年5月以来の安値となった。 

テンパスのトレーディング部門バイスプレジデント、ジョン・ドイル氏は「ドルは強い国内指標や弱い海外指標、多くのハト派的な中銀会合の恩恵を受けている」と述べた。 この日発表された指標では、3月の米耐久財受注統計でコア資本財の受注が8カ月ぶりの大幅な伸びとなった。 

キャピタル・エコノミクスの米国担当シニアエコノミスト、マイケル・ピアース氏はリポートで「3月の資本財受注の大幅な増加は、先月の小売売上高拡大とともに、景気が第2・四半期に向けてやや勢いを増していることを示唆している」と述べた。 

一方で、ユーロはユーロ圏経済の健全性に対する懸念から抜け出せず、「今年初めの米連邦準備理事会(FRB)の政策変更はドル安につながると多くの人が考えていたが、米金利は依然として他国より魅力的だという事実は変わっていない」(ドイル氏)という。 

日銀が少なくともあと1年は超低金利を維持する見通しを示したことを受け、ドルは対円JPY=で0.48%下落した。 スウェーデンクローナSEK=は、同国中銀が利上げの予想時期が後ずれすると表明し、17年ぶりの安値に急落した。 

英ポンドGBP=は10週ぶり安値の1.29ドル近辺。英国の欧州連合(EU)離脱を巡るメイ英首相と労働党との協議が行き詰まったとの報道を受けた。 

ドル/円 
NY終値 111.62/111.65 
始値 111.81 
高値 111.89 
安値 111.40 

ユーロ/ドル 
NY終値 1.1130/1.1134 
始値 1.1132 
高値 1.1154 
安値 1.1119