• 米中交渉へ中国反撃の用意、弾劾に値する行為と警告、テスラ空売り
  • GMクルーズに新たな資金、ユーロ圏景気に下振れリスク

ダブルライン・キャピタルのジェフリー・ガンドラック氏は、米国が中国製品に課す関税率が引き上げられる確率は50%を超えたと判断。貿易を巡る「緊張は一段と高まる状況が続く」とCNBCで述べています。トランプ大統領が関税引き上げを表明したツイートは単なる戦術的な挑発ではなく、本気だとの見方が市場で広がる中、大統領が注目するダウ工業株30種平均は一時650ドル近く下げ、473ドル安で引けました。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

カウンター攻撃

トランプ大統領が関税引き上げの警告を実行に移した場合に備え、中国は報復を準備していると事情に詳しい関係者が述べた。関税率が10%から25%に引き上げられれば、その1分後に中国は報復関税を発動するという。米国に最後通告を突き付けられた中国の劉鶴副首相は9、10両日にワシントンで、ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表やムニューシン財務長官と会談する。

ニクソン氏を例に

ペロシ米下院議長はトランプ政権が下院民主党からの召喚状に応じないのは弾劾に値する行為と見なし得ると警告。シポローネ大統領法律顧問はこれより先、前任者のマクガーン氏に召喚状に応じないよう指示している。一方、モラー特別検察官がロシア疑惑捜査についてまとめた報告書について、下院司法委は別の召喚状で司法省に完全版の提出を求めたが、同省は応じていない。ペロシ議長はニクソン大統領に対する弾劾状に列挙された訴因に、議会からの召喚を無視したことが含まれていたと述べた。

ショートに意欲

ヘッジファンドのグリーンライト・キャピタルを率いるデービッド・アインホーン氏は、米電気自動車大手、テスラの「赤字に歯止めがかからない」として、同株式をショート(売り持ち)にする取引で利益を出せると見込んでいる。株価は「過大評価されており、長期的なリスクリワードは極めて貧弱だ。同社の事業は著しく悪化した」と話した。テスラ株は3.2%安で引けた。

2兆円超える

米ゼネラル・モーターズ(GM)の自動運転部門、GMクルーズはTロウ・プライス・アソシエーツが助言するファンドのほか、ホンダやソフトバンク・ビジョン・ファンドなど同部門への既存の出資者から11億5000万ドル(約1270億円)の新規資金を獲得した。昨年の大規模な資金調達を含め、同部門の評価額は190億ドルとなる。

重大なリスク

欧州連合(EU)の行政執行機関である欧州委員会は四半期経済見通しで、ドイツの2019年成長率予測を0.5%と、前回予測の1.1%から引き下げた。ユーロ圏の景気下触れリスクは依然として「顕著」だと警告。「米中貿易交渉と英国のEU離脱がいずれも解決を見ることなく当初の期限を過ぎ、さまざまな不確実性が依然として大きく立ちふさがっている」と指摘。「貿易摩擦の悪化は重大な衝撃となり得る」と警鐘を鳴らした。

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