[ニューヨーク 21日 ロイター] – ニューヨーク外為市場では、ドルがユーロと円に対して上昇。中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)に対する規制について、トランプ米政権が一時緩和したことを受けた。
トランプ大統領の緩和措置決定を受け、米中のほか新興国でも株式市場は上昇した。
BMOキャピタル・マーケッツの外為戦略責任者、グレッグ・アンダーソン氏は「概してリスクオンの一日になった」と述べた。
今回の措置はファーウェイの既存顧客を支援するためのもので、米政府が前週発表した同社への規制を緩和するものとなる。一時的措置は8月19日まで認められる。
ただ、モルガン・スタンレーの外為戦略責任者、ハンス・レデカー氏は「アジアの株式市場は報道を好感したが、上昇継続は限定的で、不透明感はなお強い。この不透明感で企業は既存の設備投資計画を縮小する可能性がある」と指摘した。
終盤の取引で、ドルは対円JPY=で0.5%高の1ドル=110.59円。主要6通貨に対するドル指数.DXYは0.12%高の98.051。ユーロEUR=に対しては0.1%高の1ユーロ=1.116ドルだった。ドル高のほか、ユーロ懐疑派が議席を増やすとみられる欧州議会選を控え、ユーロは下落している。
ドルは英ポンドGBP=に対しても上昇。英国のメイ首相はこの日、6月上旬に予定している欧州連合(EU)離脱案の4回目の採決に向け新たな提案を示し、離脱を巡る国民投票再実施の可能性に言及するなどした。このニュースを受けて、ポンドは当初急伸したが、その後上昇分を消した。
ドル/円
NY終値 110.49/110.52
始値 110.27
高値 110.67
安値 110.27
ユーロ/ドル
NY終値 1.1158/1.1163
始値 1.1144
高値 1.1187
安値 1.1144