来日中のトランプ米大統領は26日、日米貿易協定交渉の妥結に関し、「選挙までは待つ」とツイッターで表明した。安倍晋三首相が夏に参院選を控えていることに配慮し、交渉を急がない考えを示した発言だ。
トランプ氏は農産物と牛肉に言及し「大きな進展が得られつつある」と記した。ツイートがあったのは、ゴルフと昼食を終えて宿舎に戻る時間帯で、プレーの最中などに首相と協議した可能性がある。参院選後の交渉で「大きな数字を期待している」とも書き込み、譲歩を迫る姿勢も示した。
米国は日本との交渉で、農産物関税の早期撤廃・引き下げを要求。米国に対する自動車の輸出数量規制を求める案もくすぶっている。トランプ氏が妥結を急がない考えを示した背景には、農家や自動車産業への影響が大きいこれらの問題で首相に譲歩を迫れば、参院選で首相にダメージになりかねないという判断がある。