北朝鮮の金革哲・国務委員会米国担当特別代表=2月21日、ハノイ(EPA時事)

 【ソウル時事】米CNNテレビ(電子版)は4日、非核化をめぐる対米実務協議を担当し、処刑説が流れた北朝鮮の金革哲・国務委員会米国担当特別代表について、拘束下にあるものの生存していると報じた。ただ、金革哲氏は取り調べ中で、「重罰」を受ける可能性もあるという。内情に詳しい複数の関係筋の話として伝えた。

 韓国紙・朝鮮日報は5月末、ハノイで2月に行われた米朝首脳会談の決裂の責任を問う形で金革哲氏が処刑され、交渉を統括していた金英哲朝鮮労働党副委員長(党統一戦線部長)は「強制労役と思想教育」を受けたと報道。金正恩党委員長の妹・金与正党第1副部長も「謹慎中」と伝えた。

 しかし、北朝鮮メディアはこの後、公の場に姿を見せた金英哲氏や与正氏の動静を写真付きで紹介。関係筋はCNNに、朝鮮日報の報道は「間違いだ」と強調した。同筋によると、金英哲氏は強制労役を科されておらず、「自身の執務室で静かに反省文を書いている」という。