[ニューヨーク 25日 ロイター] – パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は25日、FRBは「短期的な政治圧力から隔絶」していると表明し、トランプ大統領の利下げ要求をけん制した。
議長は米シンクタンク、外交問題評議会(CFR)での講演で「FRBは短期的な政治圧力から隔絶している。これはしばしばFRBの『独立』を表す言葉として用いられる」と指摘。その上で「議会は政策が短期的な政治利害に屈した場合、痛手を負うことを知っているからこそ、このようにFRBを隔離することを選択した。世界中の主要な民主主義国家ではどの中銀も同様の独立性を保持している」と述べた。
金融政策については、米経済が堅調に推移すると見込まれる一方、通商問題などを巡る不確実性が利下げの根拠になり得るかどうかを見極めようとしていると説明。「不確実性が引き続き見通しを圧迫し、追加緩和の必要性につながるのかといった疑問にわれわれは取り組んでいる」とした。
同時に「多くの連邦公開市場委員会(FOMC)参加者は多少の追加緩和策を講じる根拠は強まったと判断しているが、金融政策は個別のデータや短期的な心理の振れに過度に反応すべきでない点にも留意している」と述べ、「今後の経済見通しに関する情報を注意深く監視しながら、景気拡大の維持に向け適切に行動する」と強調した。