[ニューヨーク/サンフランシスコ/ワシントン 26日 ロイター] – トランプ米大統領は26日、自国通貨を切り下げている国と米国が競争できるよう、連邦準備理事会(FRB)に対し利下げを実施するよう再度呼び掛けた。ただトランプ氏がパウエル議長の解任に動いた場合、法廷で争われる公算が大きい。
トランプ氏はフォックス・ビジネス・ネットワークに対し、パウエルFRB議長は「良い仕事をしていない」と批判。「パウエル議長は米国が中国と競争できるよう、利下げを実施する必要がある」と述べた。
その上で、他の国も自国経済に対する刺激策を実施しているとし、「他の国が切り下げを行うなら、公平な競争の場ではなくなる」と述べた。
トランプ大統領は、パウエル議長を解任もしくは降格する権利が自分にあることを確信しているとしつつも、「そうするとは一度も示唆していない」と言明した。
その上で、FRBが2015年に開始した段階的な利上げやバランスシートの縮小は行き過ぎだったとし、「正気とは思えない」と述べた。
連邦準備法の下では、大統領は「何らかの理由」がある時のみFRB議長を解任できる。これまでのところ裁判所は、この理由に「政治的な見解の相違」が含まれるとの解釈は示していない。