【ソウル時事】板門店で30日行われた米朝韓3カ国首脳の面会、会談でのトランプ大統領、金正恩朝鮮労働党委員長、文在寅大統領の発言要旨は次の通り。

 【「自由の家」前で】
 正恩氏 本日、トランプ大統領が軍事境界線を越え、わが国に足を踏み入れた初の米大統領となった。良くない過去を清算し、今後、良い未来を開拓しようという大統領の勇断の表現だと思う。大統領が平壌に来れば、世界の外交史で大きな出来事となる。

 【「自由の家」での会談冒頭】
 正恩氏 このような良い場所で対面することになり、耳目がここに集中するだろう。一部には、大統領からの親書を私が見て、事前に合意した対面ではないかという声もあるが、実際、私も昨日朝、大統領のこのような意向を見て驚き、正式に対面があるだろうという話を(昨日)午後遅い時間になって初めて知った。

 私も大統領に会いたいと思った。特にこのような分断の象徴の場で会うこと、長い間敵対的関係にあった両国がこのように平和の握手をすること自体が「きのうと異なるきょう」を示している。今後、われわれの行動に肯定的な影響を与えると思う。

 大統領と私の素晴らしい関係がなければ1日でこのような対面を電撃的に実現できなかったと思う。私は今後、大統領との素晴らしい関係が予想できない良いことを引き続き起こし、今後立ちはだかる難関や障害を克服する神秘的な力になると確信する。

 トランプ氏 正恩氏に感謝の言葉を申し上げたい。特別な瞬間であり、歴史的な瞬間だ。私がソーシャルメディアで知らせ、(正恩氏が)現れなかったら、メディアが酷評していただろう。われわれは素晴らしい関係を発展させた。2年半前、私が大統領に就任する前、韓国、北朝鮮、世界にとって極めて悪い、危険な状況だった。われわれが発展させた関係は多くの人々に意味があった。私は軍事境界線をまたいだことを誇りに思う。

 【「自由の家」での会談後】
 トランプ氏 われわれ(米朝)はそれぞれ、チームを編成することで合意した。チームは(非核化をめぐる交渉の)細部を詰める。スピードは目的ではなく、良い包括的な合意を目にしたい。チームは2、3週間以内に協議を行う。

 文在寅氏 大統領の大胆な提案により、歴史的な対面が実現した。大統領の果敢で独創的なアプローチに敬意を表す。本日の対面を通じ、朝鮮半島の完全な非核化と恒久的な平和を構築するためのプロセスが大きな峠を一つ越えたと思う。(米朝の)実務交渉に大きな期待を持っている。