[ブリュッセル 2日 ロイター] – 欧州連合(EU)は2日、ブリュッセルで開いた首脳会議で、欧州中央銀行(ECB)総裁にフランス出身の国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事、欧州委員長にドイツのフォンデアライエン国防相を起用することで合意した。欧州議会で承認されれば、いずれも初の女性トップとなる。 

トゥスクEU大統領は記者団に対し「クリスティーヌ・ラガルド氏は完璧なECB総裁になるだろう。極めて独立した総裁になると確信している」と述べた。 

フォンデアライエン氏はメルケル独首相に近く、ユンケル氏の後任としてEUの執行機関である欧州委員会を率いる。トゥスク大統領はヨーロッパの語源となったギリシャ神話の「エウロペ」を引き合いに出し、「そもそもヨーロッパは女性である」と述べた。 

ラガルド氏は女性として初めて仏財務相を務めた後、2011年にIMF専務理事に就任。これまで金融政策に積極的に関わった経験はないが、ECB総裁としてユーロ圏の景気回復が最大の課題となる。 

EU首脳はこのほか、EU大統領にベルギーのミシェル首相、EU外相に当たる外交安全保障上級代表にスペインのボレル外相を選出した。 

欧州議長は3日に欧州議会で選出。ブルガリア出身のセルゲイ・スタニシェフ氏やドイツ出身のマンフレート・ウェーバー氏らが候補に挙がっている。