ユーロ圏経済の減速はもはや「一時的な落ち込み」と見なすべきではなく、欧州中央銀行(ECB)は景気が悪化した場合に備えて準備すべきだ。ECB政策委員会メンバー、フィンランド中銀のレーン総裁が述べた。

レーン氏は、4日付の独紙ベルゼン・ツァイトゥング(BZ)とのインタビューで、「ユーロ圏の経済成長はこのところ著しく伸びが鈍化した」と発言。「ECBが物価安定目標を達成できるかどうかについて、市場参加者や一般の人たちの間に疑念があることは否定できない」と語った。

レーン氏は、政策対応という点でどのような選択肢が最善かを政策委員会として分析していると強調。「われわれは非常に効果的な手段を数多く有する。それらはまた、個々に使うよりパッケージとして用いた方がさらに大きな効果を発揮する」と述べた。

また、「われわれは今後利下げを続けたり、非常に低い金利をさらにずっと長く維持する場合は、マイナス金利の潜在的な副作用を軽減する手段を検討すると明確に示してきた」と発言。ECBは「いつでも新たな資産の購入を再開することもできる」としたほか、1カ国が発行した債券をECBが買い入れる割合に法的な制限が設けられていることについては、「一定程度の柔軟性」があるとの認識を示した。

原題:Euro-Area Slowdown Is No Longer Temporary, ECB’s Rehn Says(抜粋)