中国の新疆ウイグル自治区でおよそ200人が死亡した大規模な暴動から10年となった5日、多くのウイグルの人たちが暮らすトルコのイスタンブールで抗議デモが行われ、中国政府からの弾圧が続いているなどと抗議の声をあげました。
中国の新疆ウイグル自治区では2009年7月5日、中心都市のウルムチで少数民族のウイグル族による中国政府への抗議デモが大規模な暴動につながり、政府側の発表で、およそ200人が死亡しました。
暴動から10年となった5日、中国の新疆ウイグル自治区から逃れた人たち数万人が住んでいるとされるトルコのイスタンブールで中国政府に対する抗議デモが行われ、1000人近くが参加しました。
参加者たちは中国総領事館の近くで「中国はウイグル族の土地から出て行け」などと抗議の声をあげていました。デモに参加した男性の1人は暴動が起きた日を忘れないために参加したと話したほか、女性の1人は「仲間たちへのひどい弾圧が続いている」と窮状を訴えていました。
トルコ政府はことし2月、「ウイグル族に対する組織的な同化政策は人類にとって大きな恥だ」などと中国政府を非難する声明を出したのに対し、中国外務省は「ウイグルの人々の安全や幸せに対する実感は大きく向上している」などと反論しています。