カナダの「オーシャン・スーパークラスター(OSC)」について説明するOSCのマクドナルド最高経営責任者(CEO)=5月14日、カナダ東部ノバスコシア州

 【ニューヨーク時事】世界最長の海岸線の長さを誇るカナダが、資源を生かした海洋周辺での企業活動である「海洋経済」の振興に向け、3億カナダドル(約250億円)超に上る官民プロジェクトを本格始動させた。企業間の連携を深めて技術革新を推進することで、海洋経済だけで2030年までに新たに140億カナダドル(約1.2兆円)の効果を創出する意欲的な目標に挑んでいる。

 石油・ガス採掘や漁業、工業製品開発に至るまで幅広い分野がプロジェクトの対象。経済協力開発機構(OECD)によると、沿岸地域の開発が進み、世界の海洋経済の規模は30年までに10年比で2倍の3兆米ドル(約325兆円)に達すると見込まれている。