[ニューヨーク 17日 ロイター] – ニューヨーク外為市場ではドルが全面安。米利下げ期待を背景とした米債利回りの低下に追随した。
TIAA銀ワールドマーケッツ部門のクリス・ガフニー社長は「市場は利下げを織り込み、ドルを圧迫した」と述べた。
CMEグループのフェドウォッチによると、金利先物市場では30―31日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)で少なくとも0.25ポイントの利下げが実施されるとの予想が完全に織り込まれた。
国際通貨基金(IMF)がこの日、年次の「対外部門の安定性に関する報告書」を公表し、ドルについて短期のファンダメンタルズに基づき6─12%過大評価されているとの見解を示したことも、ドルへの下押し圧力となった。
また、トランプ大統領が月初に投稿した「米国が中国や欧州による為替操作に対抗すべき」というツイートを巡る懸念もくすぶっているとも指摘された。
終盤の取引で、主要6通貨に対するドル指数.DXYは0.2%安の97.204。一時、1週間ぶり高値を付ける場面もあった。
ユーロ/ドルEUR=EBSは0.1%高の1.1223ドル。欧州中央銀行(ECB)による緩和期待などから、ユーロはオーバーナイト取引では1週間ぶりの安値を付けていた。
ドル/円JPY=EBSは0.13%安の108.095円。
英国の欧州連合(EU)からの「合意なき離脱」が懸念される中、ポンド/ドルGBP=D3はオーバーナイト取引で27カ月ぶり安値を付けた。しかしその後は上げに転じ、1.2433ドル近辺を推移した。
米連邦準備理事会(FRB)はこの日公表した地区連銀経済報告(ベージュブック)で、米経済が過去数週間、引き続き「緩やか」に拡大したと指摘。さらに、貿易摩擦による影響にかかわらず、全般的な見通しは「おおむね明るい」との認識を示した。
ドル/円
NY終値 107.94/107.95
始値 108.24
高値 108.32
安値 107.95
ユーロ/ドル
NY終値 1.1223/1.1225
始値 1.1218
高値 1.1233
安値 1.1211