韓国への輸出規制強化

韓国への輸出規制を厳しくする措置をめぐって、経済産業省は措置を緩めるには兵器への転用を防ぐため、主な先進国が導入している制度を韓国が取り入れ、貿易管理の体制を充実させることが必要だとして、韓国側に対応を求めたいとしています。

経済産業省は半導体の原材料など3つの品目で輸出規制を厳しくしたことに加えて、日本からの輸出手続きを簡略化する優遇措置の対象から韓国を除外する方針で、早ければ来月中旬にも決定し、規制が厳しくなる品目が広がることにつながります。

そのうえで、こうした措置を緩めるには、主な先進国が導入している制度を韓国が取り入れ、貿易管理の体制を充実させることが必要だとしています。

この制度は「通常兵器キャッチオール規制」と呼ばれ、食品と木材などを除いたすべての品目を兵器への転用を防ぐ対象とするもので、日本のほかアメリカやヨーロッパ各国などが導入しています。

また、日本の経済産業省には、貿易管理を担当する部署に100人以上の職員が配置されていますが、韓国側は担当者が少なく、貿易管理の体制が不十分だと指摘しています。

経済産業省としては、今回の措置が太平洋戦争中の「徴用」の問題などへの対抗措置ではないことを強調するとともに、韓国が貿易管理の制度や体制を充実するよう対応を求めたいとしています。