[ニューヨーク 24日 ロイター] – 終盤のニューヨーク外為市場は弱いユーロ圏指標を受け、ユーロが対ドルで一時約2カ月ぶりの安値を付けた。25日の欧州中央銀行(ECB)理事会や来週の米連邦準備理事会(FRB)の会合を控え、ドル指数は小動きだった。 

ユーロは対ドルEUR=で0.1%安の1.1137ドル。アジアや欧州の取引時間帯に、1.1128ドルと5月30日以来の安値を記録した。 

IHSマークイットが発表した7月のユーロ圏総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は51.5と6月の52.2から低下し、ロイター調査による予想中央値52.1も下回った。 

これを受け、25日のECB理事会が10ベーシスポイント(bp)の利下げに踏み切ると金融市場が織り込む予想確率は54%に高まった。 

TD証券の外為戦略部門の欧州責任者は「明日に顕著なハト派シフトが見られれば、(ユーロの対ドル相場は)1.11ドルを割り込む新たな取引レンジに突入する可能性もある」と指摘する。 

ドル指数.DXYは小動きの97.704。 ドルは対円JPY=で0.1%安の108.17円。 

マークイットが発表した7月の米製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値は50.0に低下し、2009年9月以来の低水準となった。 

米商務省が発表した6月の新築一戸建て住宅の販売戸数(季節調整済み)は、年率換算で64万6000戸と前月比7%増加した。市場予想は66万戸。過去3カ月分の数字は下方修正された。 

キャピタル・エコノミクスのアシスタントエコノミストは、米製造業指標について「最近の一部ハードデータが比較的底堅かったものの、来週の米利下げ観測の追い風となる」と語った。 

ロシアの米大統領選干渉疑惑を捜査したモラー元特別検察官(74)が、下院司法委員会の公聴会で証言し、トランプ大統領の完全な潔白は証明されていないとの認識を改めて示した。ドル相場の反応はほとんど見られなかった。 

英ポンドは対ドルGBP=D3で0.4%高の1.2483ドル。先週に付けた2年3カ月ぶり安値(1.2382ドル)近辺だ。ユーロEURGBP=D3に対して0.6%上昇した。 

英与党・保守党のボリス・ジョンソン党首がこの日、新首相に就任した。欧州連合(EU)離脱協定を巡りEUから「新たな合意、より良い合意」を取り付けるとした上で、「10月31日にEUを離脱するという約束を果たす。たらればはない」と言明。これを受け、ポンドは上げ幅を拡大した。 

ドル/円 
NY終値 108.17/108.20 
始値 108.03 
高値 108.24 
安値 107.95 

ユーロ/ドル 
NY終値 1.1139/1.1143 
始値 1.1153 
高値 1.1155 
安値 1.1133