[ニューヨーク 26日 ロイター] – ニューヨーク外為市場では、ドルが2カ月ぶり高値を更新。第2・四半期の米国内総生産(GDP)速報値が予想ほど減速しなかったことが好感された。しかし、米連邦準備理事会(FRB)が月末に利下げに踏み切るとの市場予想に変更はない。 

米独国債の利回り格差が2カ月ぶりの水準に拡大したことや、カドロー米国家経済会議(NEC)委員長がCNBCとのインタビューで、トランプ政権は為替介入によるドル安誘導は行わないと明言したこともドルへの追い風となった。 

米商務省が発表した第2・四半期の米GDP速報値は年率換算で前期比2.1%増と、前四半期の3.1%増から減速したものの、市場予想の1.8%増ほどは悪化しなかった。 

ウェルズ・ファーゴ・セキュリティーズの為替ストラテジスト、エリック・ネルソン氏は「米経済は他の主要7カ国(G7)よりも順調に拡大し、ドルの強さと一致しているという見方に変わりはない」とし、「来週のFRBの動きに対する見通しに大きな変化はない。われわれは引き続き25ベーシスポイント(bp)の利下げを予想している」と述べた。 

終盤の取引で、主要6通貨に対するドル指数.DXYは0.2%高の98.009。一時、5月終盤以来の高水準となる98.088をつける場面もあった。週間では0.9%上昇した。 

CMEのフェドウォッチによると、市場ではFRBが81%の確率で、来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)で25bpの利下げを実施するとの見方を織り込んでいる。 

ステート・ストリートのグローバルマクロストラテジスト、マービン・ロー氏は「米経済には十分な好材料が存在することから、50bp利下げの可能性はなくなった」と述べた。 

ユーロ/ドルEUR=は0.17%安の1.11275ドル。週足では0.8%安。 ポンド/ドルGBP=は0.53%安の1.2386ドル。ユンケル欧州委員長が英国のジョンソン新首相に対し、メイ前英首相が欧州連合(EU)と合意したEU離脱協定案が最善かつ唯一の提案と述べたことを受け、ポンドは27カ月ぶりの安値に沈んだ。