【ワシントン時事】日米両政府による貿易協定締結に向けた事務レベル協議は26日、ワシントンで3日間の日程を終えた。参院選後初めての討議では、農産物や自動車など品目別の関税撤廃・引き下げをめぐり「論点が非常に明確に整理された」(渋谷和久内閣官房政策調整統括官)。ただ、双方の立場にはなお開きがあり、対立点の多くを8月初旬に当地で開かれる閣僚級協議に持ち越した。

 日米は、参院選後に早期の合意を目指す方向性で一致している。事務レベル協議を取りまとめる渋谷統括官は会見で、9月下旬に見込まれる首脳会談で一定の成果を示せるかどうか問われると、「よく分からない。互いが国内に説明できる内容で合意したときが合意時期だ」と語り、双方が歩み寄る難しさをにじませた。