- 8月末までに罰金警告の書簡を1万人余りに送付
- IRSは仮想通貨巡り法執行に苦戦している
米内国歳入庁(IRS)は、仮想通貨の保有者1万人余りに対し課税逃れで罰金を科す可能性を警告する。
IRSは26日、仮想通貨取引による収入の申告を怠り納税していない可能性がある人への書簡の送付を始めたと明らかにした。8月末までに全て送付するとしている。さまざまなコンプライアンスの取り組みを通じて納税者氏名を入手したという。
IRSのレティグ長官は26日の発表資料で、「納税者は書簡を極めて深刻に受け止め、納税申告を見直して適切な場合には過去の申告を修正し、税金と利息および罰金を支払うべきだ」と述べた。
仮想通貨投資が人気を集め金額が膨らむ中で、IRSはこうした通貨を対象に税法を執行するのに苦戦してきた。
IRSの監査部門は昨年、納税者が容易に税金を回避できる5分野の一つとして仮想通貨を挙げた。IRSの刑事捜査責任者ドン・フォート氏は、仮想通貨が関わる課税逃れの刑事事件を近く発表する方針を明らかにしている。
ムニューシン米財務長官は24日、金融システムに悪影響を及ぼさないよう米当局が仮想通貨を対象に新たな規制を近く導入する公算が大きいと述べた。
原題:The IRS Is Tracking Down 10,000 Crypto Owners to Pay Back Taxes(抜粋)