日本と韓国が、安全保障上の機密情報を共有・保護するための協定が来月下旬に自動更新するかどうかの期限を迎える中、日本政府は、北朝鮮の短距離弾道ミサイルの発射情報などを日韓で相互に共有することが地域の安全保障の維持に欠かせないとして、協定の継続を呼びかけていく方針です。
日本と韓国が平成28年に締結した、安全保障上の機密情報を共有・保護するための協定=GSOMIAは1年ごとに延長されていますが、どちらかが毎年8月24日までに通告すれば協定を破棄できることになっています。
菅官房長官は「協定は締結以来、毎年自動延長してきている。日韓関係が現在非常に厳しい状況にあるものの、連携すべき課題はしっかり連携していくことが重要だ」と述べ、岩屋防衛大臣は「わがほうから破棄する考えは全くない」と述べて、協定を継続すべきだという考えを示しています。
先週北朝鮮が短距離弾道ミサイルを発射した際について、防衛省の幹部は「協定は両国にとって有効だった」としていて、ミサイルに関して日韓それぞれが得た情報を協定に基づいて相互に共有したことを示唆しています。
別の幹部も「同様の協定を結ぶ、アメリカから得た情報を日韓で共有するためにも必要だ」としていて、政府としては、日韓関係が悪化する中、協定は地域の安全保障の維持に欠かせないとして、継続を呼びかけていく方針です。