ことし日本の漁場に来るサンマの量が低水準だった去年をさらに下回るという見通しがまとまりました。ことしもサンマの不漁が続きそうです。

サンマの漁は、毎年、8月から12月にかけて本格的に行われますが、去年の漁獲量は5年前よりおよそ10万トン少ない12万9000トンにとどまり、低い水準が続いています。

農林水産省の関連団体「水産研究・教育機構」は、北太平洋の公海で行った調査をもとにことし、北海道から千葉県沖に来るサンマの量を推定し、97万トンになるという見通しを示しました。

これは去年と比べて3割ほど少なく、調査を始めた2003年以降ではおととしに次ぐ低い水準です。特に来月中旬までは深刻な不漁となる見通しで、サンマが三陸沖まで南下するのは例年より1か月ほど遅い10月下旬になると予想しています。

「水産研究・教育機構」は、「海洋環境の変化でサンマの資源量が落ち込んでいることに加え、漁獲量が減らないためサンマの量は低い水準となり小ぶりなものが多くなると見ている」と話しています。

サンマの資源が大幅に減少する中、先月開かれた北太平洋でのサンマの資源管理について話し合う国際会議で、サンマの漁獲量の規制が初めて設けられることが決まりましたが、ことしもサンマの不漁が続きそうです。