[ニューヨーク 1日 ロイター] – 終盤のニューヨーク外為市場ではドルが対円で下落。トランプ米大統領がこの日、3000億ドル相当の中国製品に対し10%の追加関税を9月1日から課すと発表したことを受けた。
トランプ大統領は一連のツイートで、中国が米農産品を購入するという約束を果たしていないと不満を表明したほか、合成オピオイド「フェンタニル」の取り締まりで習近平・中国国家主席が十分な取り組みを行っていないと批判した。
米中は今週、上海で閣僚級協議を開催。双方ともに協議は建設的だったと評したが、進展はほとんどなかったとみられ、交渉は長期化する見通しとなった。次回の会合は9月に米国で開く。
終盤の取引でドルは対円JPY=で107.31円に下落。オーバーナイトでは2カ月ぶりの高値を付けていた。安全資産とみられる円は、リスク回避が強まり上昇した。ドル指数.DXYはトランプ氏投稿後に下落に転じ、0.20%安の98.325。
前日のドルは、米連邦準備理事会(FRB)が予想通り10年ぶりの利下げに踏み切ったものの、パウエル議長が政策決定後の会見で利下げサイクルの始まりではないと強調し、約2年ぶりの高値を更新した。
TDセキュリティーズのシニアFXストラテジスト、メーザン イッサ氏は「金利市場でかなり大きな動きがあり、外為もその影響を受けた。ただ、ドル/円以外は比較的変動は控えめだ」と述べた。
ドル安を受け、前日に2年2カ月ぶり安値を付けたユーロEUR=は反発。終盤の取引では0.13%高の1.1088ドル。 英ポンドGBP=は一時2年半ぶりの安値を付け、その後は0.06%安の1.2150ドル。
ドル/円
NY終値 107.33/107.36
始値 108.98
高値 109.01
安値 107.27
ユーロ/ドル
NY終値 1.1083/1.1087
始値 1.1033
高値 1.1095
安値 1.1028