- 日韓請求権協定に違反する行為を韓国が一方的に行っている-首相
- ホワイト国除外決定以来、安倍首相が日韓関係に言及するのは初めて
安倍晋三首相は6日、広島市内で記者会見し、対立が深まる日韓関係について「日韓請求権協定に違反する行為を韓国が一方的に行い、国交正常化の基盤となった国際条約を破っている」と述べた上で、韓国側に日韓請求権協定の順守などの適切な対応を強く求めていく考えを示した。
安倍首相は「現在の日韓関係を考えたときに、最大の問題は国家間の約束を守るかどうかという信頼の問題」と指摘。「引き続き国際法に基づきわが国の一貫した立場を主張し、韓国側に適切な対応を強く求めていく。韓国には日韓請求権協定をはじめ、国と国との関係の根本にかかわる約束をまずはきちんと守ってほしい」と語った。
徴用工訴訟を巡り日本企業に損害賠償の支払いを命じた韓国大法院の判決について、日本政府は1965年に締結した日韓請求権協定に明らかに違反しているとし、韓国側に是正に向けた具体的措置を重ねて要求している。
日本政府が今月2日に安全保障上の輸出管理で手続き簡略化など優遇措置を適用する「ホワイト国」から韓国を除外する政令改正を閣議決定して以来、安倍首相が日韓関係に言及するのは初めて。先月4日から実施している半導体材料3品目を対象とした対韓輸出管理の厳格化に続く第2弾の措置を受けて、韓国側は一段と反発を強めている。
ホルムズ海峡の航行の安全確保のため米国が結成を呼び掛けている有志連合への対応については、「米国やイランとの関係など諸点を踏まえ、さまざまな角度から検討を行い、総合的に判断していく」意向を示した。