[メキシコ市 8日 ロイター] – 英国のラーブ外相は8日、訪問先のメキシコ市でロイターのインタビューに応じ、欧州連合(EU)は英国の離脱協定案を修正する必要があり、EUに譲歩する用意がなければ英国が合意がないまま離脱することの責任を負うことになるとの見解を示した。 

ラーブ外相は、英政府は条件などで合意した上でEUを離脱することを望んでいるとしながらも、EUが見解を変えない場合は合意がないまま離脱すると言明。「EUが離脱協定案は変えられないとの見解を崩さない場合、それまでのことだ。これが現在EUが示している見解で、これが現実だ。EUは英国が合意がないまま離脱するとの決定を行っていることになり、EUはその責任を負うことになる」と述べた。 

その上で、離脱協定案に含まれるアイルランド国境管理を巡る「バックストップ(安全策)」条項について、現在の形では「非民主的」だとし、「削除する必要がある」と指摘。 

10月31日に設定されている期日にEUを離脱しないことが支持される状況は存在するかとの質問に対しては、「ジョンソン首相は10月末に願わくばEUと合意した上で離脱すると明確に示している。ただEU側が柔軟に対応しない場合、英国は世界貿易機関(WTO)の条件の下で離脱する」と述べた。