ニューヨーク証券取引所の立会場で取引するトレーダー=14日、ニューヨーク(AFP時事)

 【ニューヨーク時事】14日のニューヨーク株式相場は、世界的な景気先行き懸念が強まり、大幅反落した。優良株で構成するダウ工業株30種平均は前日終値比800.49ドル安の2万5479.42ドルで終了。1日の下げ幅としては今年最大となった。ハイテク株中心のナスダック総合指数は242.42ポイント安の7773.94で引けた。

 債券市場では、長期金利の指標である10年物米国債利回りが急低下し、2年債利回りを下回る「長短金利逆転(逆イールド)」現象が発生。逆イールドは景気後退の予兆とされることから、投資家心理悪化に拍車が掛かった。10年債と2年債の金利逆転は米住宅バブルが崩壊した2007年以来、約12年ぶりとなる。

 株価が急落する一方、安全資産とされる米国債が買われた。30年債利回りは2.015%と、過去最低を更新した。

 中国と欧州の弱い経済指標が、世界景気への懸念を強めた。7月の中国鉱工業生産は17年5カ月ぶりの低い伸びにとどまったほか、ドイツの4~6月期実質GDP(国内総生産)も前期比0.1%減と、3四半期ぶりにマイナス成長に落ち込んだ。