• 米景気後退の懸念をクドロー氏一蹴、ナバロ氏が再びパウエル批判
  • 香港11週末連続デモ、アルゼンチン財務相辞任、100年債で痛手

米国は「中国と非常にうまくやっており、話をしている!」。ダウ工業株30種平均が一日で800ドル下げるなど金融市場が大きく動いた1週間が終わり、トランプ大統領は日曜日にこうツイートしました。クドロー国家経済会議(NEC)委員長によると、米中の交渉担当者は向こう1週間から10日のうちに、さらなる電話協議をする予定です。市場の重しである通商対立に少し光が差すのでしょうか。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

「全く見込まず」

クドローNEC委員長は、米経済がリセッション(景気後退)に向かっているとの考えを一蹴した。「FOXニュース・サンデー」で「リセッションは全く見込んでいない」とし、景気押し上げのために追加措置を講じる計画はないと述べた。また、ナバロ米大統領補佐官(通商製造政策局長)はABCの「ディス・ウィーク」で、「力強い経済が2020年を通して、またそれ以降も続く」との見通しを示した。

鏡に映った姿を見て

ナバロ補佐官はパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長を再び攻撃した。CNNの「ステート・オブ・ザ・ユニオン」で、「パウエル議長は鏡に映った自分の姿を見て、『私は政策金利をあまりに速く引き上げました』と言うべきだ」と批判。7月の0.25ポイントの利下げに続く追加引き下げが望ましいだろうとの認識を示した。また、「テクニカルに言えば、米国債市場で逆イールドは起きなかった」とし、「あるのはフラットなイールドカーブ(利回り曲線)だけだ」とも述べた。

反省の下に

反政府デモが続く香港ではこの週末も強い雨の中で多数の市民が再び集結し、抗議活動が行われた。週末のデモはこれで11週連続。先週は香港国際空港でデモ隊と警察の機動隊が激しく衝突するなど過激化したが、今回はデモに対する市民からの支持低下につながらないよう、より穏やかな雰囲気での実施を目指した。主催者の民主派団体「民間人権陣線」は「過ちを犯したときは、われわれはそれを認めて謝罪し、次からは改善すると約束する」と話した。

市場混乱後に辞任

アルゼンチンのドゥホブネ財務相が辞任した。11日の大統領選挙予備選でマクリ大統領が敗れ、ペソ安や国債相場下落など市場の混乱が続いていた。ドゥホブネ氏は辞表で、予備選の結果を受け政府には「経済分野での大きな刷新」が必要だとコメント。同氏は昨年、国際通貨基金(IMF)との支援交渉を主導した。

100年債でやけど

ブラックロックは今から98年後に償還を迎えるアルゼンチン国債への投資で痛手を被った。アルゼンチンの100年債が記録的安値を付けたからだ。2017年に発行された100年債は15日と16日の値上がりを考慮しても、先週1週間で29%下落した。ブルームバーグが集計したデータによると、ブラックロックのほか、カナダロイヤル銀行(RBC)、 レッグ・メイソン、ノースウエスタン・ミューチュアル・ライフ・インシュアランスなども大口保有者に名を連ねる。

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