【ワシントン時事】先進7カ国首脳会議(G7サミット)出席のためフランス訪問中のトランプ米大統領は26日、日米貿易協定交渉が基本合意に達したことを受け、安全保障を理由とした日本からの輸入自動車に対する25%の追加関税について「私が望めばできるが、現時点では考えていない」と述べた。一方で「公平な貿易を望んでいる」と強調し、巨額の対日貿易赤字に改めて不満を示した。
トランプ氏はG7サミット閉幕後の記者会見で「長年にわたり日本は米国に対して膨大な貿易不均衡を抱えており、ひどく一方的でばかげた状態だった」と非難。日本が基本合意を受け入れたのは「自動車追加関税を避けたかったからだ」と説明し、高関税を課すと脅して譲歩を迫る交渉戦術に自信を見せた。11月に控える関税発動の是非に関する正式な判断は、トランプ氏の意向次第になりそうだ。