- スズキがトヨタを割当先に新株2400万株発行、スズキもトヨタ株取得
- 「これまでにない変革期」に備え長期的な関係の構築目指す
トヨタ自動車とスズキは28日、関係強化に向けて資本提携すると発表した。自動運転技術を含む新しい領域で協力を進め、長期的な提携関係の構築を目指すとしている。
両社の発表資料によると、スズキはトヨタを割当先として発行済み株式の4.94%にあたる2400万株(約960億円)を新たに発行する。1株あたりの価格は4004円でスズキの足元の株価とほぼ同水準になる。
環境規制の強化やモビリティービジネスの多様化など自動車業界はこれまでにない変革期を迎えているとし、資本提携はこれに対抗するため両社の協力関係を強化する狙いがあるとした。スズキも市場を通じて480億円相当のトヨタ株を取得する予定という。
スズキが関東財務局に提出した有価証券届出書によると、新株発行で得る資金の使途としては自動運転分野などの基盤整備のために計200億円をあてるほか、残りの760億円は運転資金の補填(ほてん)に充当するとしている。トヨタによる株式取得にかかる払い込みの期間は9月17日から来年6月1日までとしている。
トヨタとスズキは2017年2月、業務提携に向けた覚書を締結。環境や安全、情報技術などの分野で協力を進めていた。