4-6月(第2四半期)の米実質国内総生産(GDP)改定値は、速報値から下方修正された。トランプ大統領が講じた貿易面での措置が景気拡大の足かせになりつつあることが示唆された。
キーポイント |
・実質GDP改定値は前期比年率2%増ー市場予想と一致 ・速報値は2.1%増だった ・経済全体の約3分の2を占める個人消費は4.7%増と、市場予想全てを上回り、2014年以来最大の伸び ・一方で輸出や在庫、住宅投資、州・地方自治体の支出など幅広い項目が下向きに修正された |
今回のGDP改定値は、トランプ大統領が目標とする年間3%成長の達成が一段と厳しくなる可能性を示唆。9月1日にも中国からの輸入品に対する関税率引き上げが予定されており、先行きは一段と不透明になっている。
統計発表後、トランプ大統領はツイッターで「景気は非常に良好で、上振れの可能性も極めて高い」と指摘。その上で、「金融当局がなすべきことをすれば、われわれはロケットのように急上昇する!」と付け加えた。
個人消費のGDP寄与度はプラス3.1ポイント。速報値では2.85ポイントだった。純輸出の寄与度はマイナス0.72ポイントと、速報値(マイナス0.65ポイント)から下方修正。
GDP項目のうち変動が大きい貿易と在庫を除く国内最終需要は3.6%増と、速報値から上方修正された。
税引き前の企業利益は前期比5.3%増と、ここ5年で最大の伸び。前年同期比では2.7%増。
詳細
- インフレ調整後の国内総所得(GDI)は2.1%増ー前期は3.2%増
- 政府支出の寄与度はプラス0.77ポイントー速報値はプラス0.85ポイント
- 統計表
原題:U.S. Second-Quarter Growth Revised Down to 2% Pace From 2.1% (1)(抜粋)