【ワシントン時事】同性愛者かどうかを決定付ける単一の遺伝子は存在しないが、複数の遺伝子や環境が影響する-。米ハーバード大などの国際研究グループは、30日付の科学誌「サイエンス」にこんな研究成果を発表した。

自分の子「同性愛者でもよい」=英ウィリアム王子、差別に懸念

 米英などの男女約50万人について、同性との性的行為の経験があるかどうかと遺伝子の関係を調べた。それによると、性的指向に影響するものとして、統計的に説明できる五つの遺伝子の特徴が見つかった。

 同性愛と遺伝子は、これまでも家族や双子を対象とした研究で、関連があるとみられてきたが、どの遺伝子が影響するかは明らかでなかった。専門家からは「遺伝子と性的指向の関係を最もはっきり示した研究成果」と指摘する声が出ている。