【ソウル聯合ニュース】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領の側近で法務部長官候補に指名されたチョ国(チョ・グク)前青瓦台(大統領府)民情首席秘書官の就任への適性を審査する国会の人事聴聞会が6日開かれた。
青瓦台関係者はチョ氏の人事聴聞会について、「2日に行われたチョ氏の記者会見以降、新たな疑惑が持ち上がったが、チョ氏の違法行為などはないものとみられる」とし、チョ氏の適正を審査する過程で、「(致命傷となる)決定的な一発」はなかったとの見解を示した。
チョ氏を法務部長官候補から外すに値する理由はなく、任命を推進するこれまでの流れに変更がない点を示唆したものと受け止められる。
青瓦台はチョ氏を法務部長官に任命するか否かが今後の国政運営に直結することから、聴聞会の状況を注視していた。
東南アジア諸国連合(ASEAN)3カ国を歴訪した文大統領がこの日帰国しており、青瓦台は聴聞会の結果に基づき、一両日中にもチョ氏の任命に関する協議を進めるもようだ。聴聞会が終わるまでにチョ氏と関連した重大な違法行為などが出なかった場合、文大統領と参謀は任命の時期について検討するものとみられる。
ただ、世論調査でチョ氏の任命に対し賛成が減り、反対が増えている状況が影響を及ぼすとの見方もある。韓国の世論調査会社、リアルメーターが6日に発表した調査結果によると、チョ氏の任命について、反対するとの回答は56.2%、賛成は40.1%だった。2日前に発表された前回の調査結果に比べ、反対が4.7ポイント上がった半面、賛成は6.0ポイント低下した。
青瓦台関係者は、今回の世論調査の結果について、「昨日からきょうにかけて集中的に疑惑が提起され世論調査に影響が出た」とし、聴聞会で行った釈明により、好転する可能性もあると指摘した。
帰国した文大統領が週明けの9日にチョ氏を任命し、10日の閣議に出席させるとの見方が有力ではあるものの、聴聞会の結果を踏まえて週末に任命する可能性もある。