[ワシントン 10日 ロイター] – トランプ米大統領は10日、ボルトン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)を解任したことを明らかにした。北朝鮮やイラン、アフガニスタン、ロシアなどとの外交政策を巡る見解の相違が理由と説明した。
トランプ大統領はツイッターへの投稿で「ボルトン氏に昨夜、ホワイトハウスでの勤務はもはや必要ではないと伝えた。私も政権内の他の人間もボルトン氏の提案の多くに同意できなったかった」と述べた。
来週にも後任を指名するとした。
一方、ボルトン氏はツイッターで自ら辞任を申し出たと主張。「トランプ大統領に昨夜、辞意を伝えたところ、大統領に『明日話し合おう』と言われた」と述べた。
ホワイトハウスのグリシャム報道官は「多くの問題」がボルトン氏解任の決定に至ったとしつつも、詳細には踏み込まなかった。
ボルトン氏は強硬派として知られ、トランプ大統領に忠実とされるポンペオ国務長官と時折衝突していたとされる。
トランプ大統領に近い高官らは、大統領がボルトン氏の強硬姿勢にうんざりするようになっていたと話す。物別れに終わった2月の米朝首脳会談でも、ボルトン氏が厳しい要求をするようトランプ大統領に助言していたことが背景にあったという。
北朝鮮は前日、今月下旬に米国との非核化協議再開に前向きと表明した。
ボルトン氏の後任の有力候補には、スティーブン・ビーガン北朝鮮担当特別代表の名前が上がっている。関係筋は「ビーガン氏はポンペオ長官と同様、大統領を尊重し、決断を下すのは大統領だということを理解している」と述べた。
ジョン・サリバン国務副長官も候補と目されている。