ソフトバンク傘下のヤフーは12日、衣料通販サイト「ゾゾタウン」を運営するZOZO(ゾゾ)を買収すると発表した。TOB(株式公開買い付け)を実施してZOZO株式の50.1%を取得、年内の子会社化を目指す。買収額は4000億円規模の見通し。インターネット通販事業で先行するアマゾン・ドット・コムや楽天に対抗する。
ヤフーは10月上旬にもTOBを開始する計画だ。買い付け価格は1株当たり2620円。11日時点のZOZOの時価総額は約6750億円に上る。買収に必要な資金は、自己資金と金融機関からの借り入れで賄う。ZOZOはTOB後も上場を維持する。
ゾゾタウンには6月末現在で約1300店が出店し、7300以上のブランドを扱う国内有数の衣料通販サイトとなっている。
ZOZOは12日、ヤフーからのTOB提案に賛同し、創業者の前沢友作社長が退任したと発表。後任にはNTTデータ出身の沢田宏太郎取締役が就任した。前沢氏はZOZOの株式の36%を保有しており、このうち30%をTOBに応じて売却する。前沢氏は米宇宙企業スペースXによる月周回旅行の最初の乗客に内定しており、今後はこうした個人活動に専念するという。