[ニューヨーク 11日 ロイター] – ニューヨーク外為市場では、ユーロが対ドルで下落し1週間ぶりの安値を付けた。あすの欧州中央銀行(ECB)理事会では追加緩和策の 採択がほぼ確実視されている。
複数の関係筋によると、理事会では利下げのほか、マイナス金利が銀行に及ぼす影響を軽減するための金利の階層化、および低金利政策の長期的な継続を確約するフォワードガイダンスの強化を含む包括的な刺激策を決定する方向に傾いているという。
スコシア銀(トロント)の主任為替ストラテジスト、ショーン・オズボーン氏は「緩和観測がユーロの下押し要因となったが、大幅な緩和が打ち出されるかどうかは定かでない。あすの理事会後にユーロが値を戻す可能性もある」と述べた。
ユーロ/ドルは0.34%安の1.1006ドル。円相場は値下がりし、8月1日以来の安値を付けた。中国が一部の米国製品を追加関税対象から除外すると発表したことが材料となった。トランプ大統領はこれについて「大きな動き」だとして歓迎する意向を表明した。
ドル/円は0.22%高の107.77円。ポンド/ドルは0.19%安の1.2323ドル 。スコットランドの裁判所は11日、ジョンソン英首相が来月中旬まで議会を閉会したことについて、違法だという判断を示した。
経済指標では、8月の卸売物価指数(PPI)が総合ベースで前月比プラス0.1%と、市場予想の横ばいに反して上昇した。ただし米連邦準備理事会(FRB)が来週の連邦公開市場委員会(FOMC)で、景気減速に対処するため追加利下げを行うという見方に変わりはないという。
ドル/円
NY午後3時 107.77/107.80
始値 107.66
高値 107.82
安値 107.64
ユーロ/ドル
NY午後3時 1.1005/1.1008
始値 1.1007
高値 1.1012
安値 1.0986