• サウジ石油施設への攻撃、ビジョン・ファンド2号に暗雲
  • デュポン部門売却案、ルクセンブルクと英国の首脳会見、カジノ買収
An Aramco oil facility near al-Khurj area, just south of the Saudi capital Riyadh.
An Aramco oil facility near al-Khurj area, just south of the Saudi capital Riyadh. Photographer: Fayez Nureldine/AFP/Getty Images

サウジアラムコの石油施設への攻撃を受け、原油相場が急伸しました。17-18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合では利下げが確実視されていますが、消費や生産活動を冷やしかねない原油高も新たな利下げの理由に加わった格好です。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

少なくとも数週間

サウジ軍関係者は石油施設に対する攻撃ではイランの兵器が使用されたことが暫定調査に示されたと述べたが、イランが攻撃に直接関与したとの言明は控えた。イエメン暫定政権を支援するサウジ主導連合軍のマリキ報道官は、攻撃はイエメンを起点としたものではないと記者団に述べた。トランプ米大統領は戦略備蓄からの石油放出を許可。アブカイク石油施設について、生産が50%を回復するまで数週間ないし数カ月かかる見通しだと、関係者が明らかにした。

2号に暗雲

ソフトバンクグループのビジョン・ファンド(VF)に巨額を投じた投資家は、VF2号に確約する出資額を再考している。ウィーワークに対するVFの大型投資が裏目に出たことが背景。VF1号に最大額の450億ドルを出資したサウジ政府系ファンドは、2号ファンドへの投資額は1号で上げた利益の再投資にとどめる計画だと、関係者が述べた。アブダビ首長国のムバダラ開発公社も出資額を100億ドル未満に抑える方向で検討しているという。

大型部門売却

デュポンのニュートリション&バイオサイエンス部門に対し、オランダ化学品メーカーのロイヤルDSMなどが買収提案を検討していると、事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。デュポンは他の企業にも同部門の売却を打診しているという。食品添加物や原料を製造する同部門は、最大250億ドル(約2兆7000億円)と評価される可能性がある。

悪夢

ルクセンブルクのベッテル首相は16日、ジョンソン英政権に対して徹底的な批判を展開。英国のEU離脱は「悪夢だ」と表現した。同首相によると、ジョンソン首相は2度目の国民投票は行わないと言明した。ジョンソン首相は英国が新たな離脱協定を交渉しようとしているのは単に装っているだけだとの主張を否定しつつ、「厳しい局面」にあることは認めた。

カジノホテル買収

米投資会社ブラックストーン・グループは、ラスベガスのカジノホテル、ベラージオとMGMグランドをMGMリゾーツ・インターナショナルから買収し、リースバックする方向で協議が進んだ段階にあると、事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。両社はこの取引に関してまだ合意しておらず、合意に至らない可能性もある。取引の条件については不明。

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