【ロンドン時事】英民放ITVは17日、ジョンソン首相が欧州連合(EU)への正式提案を目指している新たな離脱合意案の全体像が判明したと報じた。最大の懸案となっている英領北アイルランド国境管理問題の解決策として、英国がEUの根幹を成す「関税同盟」を脱退した上で、税関検査をEU加盟国アイルランドとの国境から離れた場所で行うよう求めているという。
メイ前首相が昨年11月にEUと合意した離脱案は、アイルランドとの国境地帯に「ハード・ボーダー(物理的な国境施設)」を復活させないため、英国が離脱後も関税同盟に残留する可能性を容認。しかし、ジョンソン氏ら強硬離脱派が反対し、議会で否決された。
EUはジョンソン氏が主張する離脱案の大幅修正に否定的。提案は「完全に非現実的だ」(ITV)という見方もある。