[ニューヨーク 19日 ロイター] – 終盤のニューヨーク外為市場ではドルが主要通貨に対して下落。米連邦準備理事会(FRB)は前日、今年2回目の利下げを決定したが、一部の主要中銀は利下げを見送り、こうした通貨がドルに対して上昇した。
この日はスイス、英国、日本の中銀が政策維持を決定。一方、ノルウェー中銀は利上げを決定した。
ナットウエスト・マーケッツのG10外為戦略部門責任者、ブライアン・ダインジャーフィールド氏は、これらの中銀は概して「追加緩和を導入する可能性を認識しつつ、積極的には動かないという点で、息をひそめ、政策を温存しているようだ」と指摘した。
米連邦準備理事会(FRB)は17─18日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を1.75─2.00%に25ベーシスポイント(bp)引き下げることを7対3で決定した。利下げは予想通りで、前回7月に続き今年2回目。ただ、今後の追加利下げを巡ってはほとんど手掛かりを示さなかった。
一方、経済協力開発機構(OECD)は19日、今年と来年の世界経済成長見通しを引き下げた。米成長率は今年2.4%とし、5月の2.8%を下方修正した。
終盤の取引で、ドルは対ユーロで0.19%安の1.1051ドル。対円では0.42安の107.99円。対スイスフランでは0.53%安の0.99235フラン。対カナダドルでは0.32%安の1.3254カナダドル。
対ノルウェークローネ(NOK)では5週ぶり安値の8.9688クローネとなった。
一部のアナリストは、米短期金融市場での資金逼迫を受けFRBが17日以降に2000億ドル超の資金を供給したことで、市場の緊張が和らいだこともドル需要の低下につながったと指摘している。
英ポンドも対ドルで上昇。欧州委員会のユンケル委員長は19日、英国と欧州連合(EU)離脱協定案を巡り合意は可能との考えを示した。ポンドGBP=D3は1.256ドルと、7月15日以来の高値を付け、対ユーロでは88.04ペンスと5月下旬以来の水準に上昇した。
ドル/円
NY終値 108.00/108.03
始値 107.90
高値 108.08
安値 107.85
ユーロ/ドル
NY終値 1.1040/1.1042
始値 1.1064
高値 1.1073
安値 1.1039